甲斐今日子先生の漫画「太る女」(ストーリーな女たちで連載中)は、美貌でバリキャリ、素敵な婚約者もいた「人生の勝ち組」だった女・華子がある日突然「謎の激太り」をしはじめたことで転落していくというお話です。
美しさでちやほやされてきた華子が醜く太りだしたことで周りの人の目が変わり、仕事もうまくいかなくなり婚約者にも捨てられて、唯一の家族だった祖母も認知症になり不幸のどん底に・・・
こちらでは第一話のネタバレ感想をご案内します。
「太る女」第一話のネタバレ
公私とも勝ち組の華子
29歳の菊池華子は、その美貌のみならず仕事でも能力を発揮して会社では褒め称えられる存在。同僚でイケメンの中澤弘行とも婚約し、まさに幸せの絶頂にいた。
両親は事故で亡くなり、祖母に育てられたが、祖母は愛情たっぷりで元気でやさしい。
何一つ、欠けることのない幸せに恵まれた華子だったが、ひとつだけ困ったことがあった。
『増え続け、止まらない体重』
ダイエットをして食べないようにしてるのに、なぜか太り始めてしまった。
激太りで周囲の目が変わっていく!
幸せ太りかな、とからかわれているうちはまだよかった。
日に日に増加しつづける体重は目に見えて体型に反映しはじめ、自分にあこがれていた後輩でさえ「デブのくせにリーダー気取りかよ」と態度をひるがえして馬鹿にしはじめた。
みんなの態度が、今までとまるで違う。
婚約者の弘行でさえ、ブクブクに太り始めた自分に萎えていた。
大学時代からの友人で同じ会社に入社した親友の奈津美だけは、ダイエット方法の相談にのってくれて態度が変わらなかったが、結局どんなダイエットも通用せずに太るのが止められなかった。
「ブタ」と罵られいじめられる
「醜いな。自己管理のできない人間にまかせられん!」
仕事をミスをしてしまい、せっかく任せられた主任の地位からもおろされてしまう華子。
「ブタが!」
「ブタちゃん、み〜っけ!」
部長や、女子社員たちから「醜い豚」と罵られる華子は、これまで味わったことのない屈辱にふるえて泣くしかなかった。
奈津美は「華子を信じているわ」と慰めてくれたが、その裏で「仕事のミス」が奈津美が仕組んだことだと華子は知らなかった。
そして自宅に帰ると、信じられない出来事が・・・
※つづきはあなた自身でどうぞ!
「太る女」第一話の感想
頭がよくて仕事もできて、美人でイケメンの恋人もいて、という誰もが憧れる理想の女性だったはずの華子が「太った」だけでこの転落っぷり。
人間というものの恐ろしさが、華子に対するいじめを通して伝わってきます。
女性はとくに見た目で判断されがちですが、「デブ」に対しては異常なくらいに蔑み、人前でも馬鹿にしたりいじめてもいいとさえ考える風潮は本当に怖いです。
華子は今までどおりの食生活で、とくに大食いをしたわけでもないのに「謎の激太り」をしたことによって、デブが日常でどんな扱いを受けるのか、その地獄を味わいます。
社内カーストで一番だった自分が、「デブ」とカーストの最下位に追いやられ、追い詰められていく華子が哀れです。
しかも、「親友」のフリをしている奈津美という女もおそろしい。表面上は応援するふりをしつつ、裏で陥れようと画策しています。
最後の頼みの綱だったおばあちゃんまでもが、あんなことに・・・つづく。
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