母との新居での暮らしに嫌気がさし、祖父母の家に戻りたいと思ったひなこが見たものは、捨てられた父の遺品と叔母一家の引っ越しでした。
「ひなこたちも、全部粗大ゴミになっちゃったんだ」
そう泣きじゃくるひなこに、手を差し伸べてくれた意外な人がいました。それは・・・
「シングルマザーになりました」第4話「あたらしい年」あらすじとネタバレ
捨てられた父のお気に入り
おじいちゃんに「戻りたい」といえば、なんとかなると思っていたひなこは、元の家で叔母である静香が「ね?同居するならやっぱり娘一家でしょ?」と、ひなこたちと入れ替わりに引っ越していたことを知る。
そして、父のお気に入りだったソファやベッドが「粗大ゴミ」として捨てられているのを見て、ショックを受けた。
母に電話して、すぐにそのことを伝えたひなこ。
「ひどいよね、パパのお気に入り捨てるなんて。
きっと静香おばさんが引っ越してきて、邪魔になったんだ」
けれど、母は自分に同調してくれるどころか、また相手のことをいいようにしかとらえない。
「おばさんは実の娘だし、わたしたちよりもおばさんと一緒にいるほうがずっと安心だし」
自分の悲しい気持ちをわかってくれない母親に、とうとうひなこはキレてしまった。
「ママがおばあちゃんとうまくやっていれば、追い出されることなんてなかったんだ!」
泣いてひなこは走り去っていってしまう。
お隣さんの意外なやさしさ
勢いでその場から逃げたものの、帰る場所は自宅しかない。
だが、もともと「鍵っ子」じゃなかったひなこは、鍵をもたずに家を出たために入れなかった。
寒空の下、自宅のドアの前でふるえていたひなこは、今までだったらこんなことにならなかったのに、とますます情けなくて涙が出てくる。
おじいちゃん、おばあちゃんにとって、ひなことママは粗大ゴミになっちゃったんだ、と。
「あれえ、どしたの?そんなとこで」
ひなこに声をかけたのは、例のお隣さんであるマキだった。
鍵がないから、というひなこを半ば無理やり引っ張るようにマキは「じゃ、うちで待ってなよ」と自分の家にいれてしまう。
意外に「デキる」少年だったキラ
マキの家では、息子のキラが夕食をつくっていた。
キラの手作りのホカホカのシチューをごちそうになり、小学4年生なのに、とひなこはキラの意外な面に感心する。
「えらいね」
「べつに、将来シェフになる勉強だと思えば、どってことない」
キラは、将来の仕事のことまでしっかりと考えている少年だった。
自分はしっかりものだと思っていたひなこだったが、キラはもっと大人びて見えた。
「キラくんはすごいね、目標はっきりしていて」
すると、キラは今日のムカムカより、明日のワクワクがいいという。
「シングルマザーになりました」第4話の結末
キラのお宅でまったりしていたひなこを、母が迎えに来たが、真歩は半泣きで入ってきた。
ドアの前に『娘は預かっている。202に来い』という、マキの誘拐犯のようなメッセージが貼られていたからだった。
真歩はひなこに、パパのお気に入りのものを引き取ってレンタル倉庫に預かってもらったこと、そしていつかパパの家具を置けるくらいに広い家に住めるように頑張って働くからね、と伝えた。
新たな目標ができ、そして新しい年の始まりとともに、真歩はハローワークで仕事を見つけようとスタートする。
「シングルマザーになりました」第4話の感想
今回はひなこちゃん目線のお話で、「最悪のお隣さん」だったはずの大崎親子が意外といい人たちだった、という展開。真歩が言っていたとおり、「見た目よりもいい人」だったわけです。
外見はマイルドヤンキー、という雰囲気の大崎親子でしたが、人情味があって話してみると、ぽわわ~んとしている真歩たちよりも堅実で地に足のついた人たちだとわかりました。
それにしても、おじいちゃんとおばあちゃんのところに、耕助の妹である叔母さん一家が乗っ取るように入り込み、いや〜な雰囲気でした。悲しんでばかりいてメソメソしているのもあまり良くはありませんが、これはこれでドライ過ぎな気がもします。
さて、シングルマザーとして真歩は仕事探しに出かけますが、10年以上専業主婦をしていたために職探しもだいぶ困難です。資格なしなのも痛い。
そのうえ、おっとりしすぎていて仕事もトロい・・・新しい職場を見つけることができるのか!? つづく!!
第5話の感想