たちばなかおる作の漫画「そもそもウチには芝生がない」の第10話 嬉しくないの?のあらすじネタバレです。
今度は恵子が自分の悩みを打ち明ける番。
子供ができないことで散々、姑から嫌味を言われてきたのに、とうとうできたらできたで「自信がない」なんて夫に言われてしまった恵子。
スミのダウン症の息子・圭太くんの一言が、恵子の心を慰めます。
第10話 嬉しくないの?のネタバレ
恵子の悩み
子供たち三人をお迎えに行ったスミが帰ってきて、圭太が恵子のところにやってきて、ジュースで「カンパーイ!」をする。
人見知りする圭太がなぜか恵子を気に入り、「よろしくね圭太くん。恵子おねえさんです」と挨拶をした。
なついてくる圭太をなでながら、恵子は夫と姑の反応でガッカリしたことを思い出した。
子供ができたら、無条件で祝福してくれると思っていたのに。
そのことを報告した日、「今更大丈夫なの!?」と喜ぶよりもショックを受けた夫。
そして「あと10年早きゃよかったけどねえ。恵子さんなんて、もうおばあちゃんの年じゃないか」と姑がため息をついた。
とどめに、産む前にちゃんと検査を受けて障がいがないか確かめてよね、と言われてしまう。
「嬉しいけど、自信がない」
これが夫の言葉だった。
おめでとう!というスミとマキ
思い出して涙が出てきた恵子を心配したスミとマキだったが、子供ができたと報告されると「おめでとう!びっくりしたけど、嬉しいよ!」と祝福してくれた。
「でも私、もう43だし。夫は単身赴任だし、お義母さんのお世話もしんどくなる一方だし、産んで大丈夫かなって不安になっちゃって」
恵子は初めて、自分の悩みと不安を吐き出した。
「わたしはどんな子だって育てるし、がんばるけど」
どうしても不安になってしまう、と泣く。
圭太になぐさめられる恵子
泣いている恵子を見て、圭太がティッシュをとり、「けいこ ねしゃ、えんえんないよ?(恵子おねえさん泣かないで)」と、涙をぬぐおうとしてくれた。
その優しさに感動して、「ありがとう、圭太くん」と嬉し泣きする恵子。
スミはその様子を見て、自分がダウン症児を育てている母親だからこそ「子供は障がいがあってもなくても、自分で育つ力を持って生まれてくるものだよ」だから、絶対に大丈夫だと励ました。
恵子は不安が消え、「わたし頑張る!」と笑顔になる。
第10話の感想
恵子さんちの家庭って、地味にひどいんですよね・・・。
恵子に子供ができないとずーっと責めてきたはずが、「できた」と言っても祝福せず、「いまさら大丈夫なの」と不安がる始末。一番不安なのは、恵子さんですよ。
高齢出産にはたしかに、染色体の異常が起きやすいという不安はありますが、まずは「嬉しいよ!ありがとう!」とか、そういう言葉が夫からはほしいですよね。
でも、障がいをもつ圭太くんを育てているスミの言葉には、重みがありました。
それに、圭太くんめっちゃいい子! 言葉がうまく話せなくても、本当に優しい子だとわかります。
愛情をもって育てれば、どんな子でもいい子になるんだなあ、と思えたエピソードでした。
第11話の感想